自筆証書遺言書保管制度とは
- tomiosato-1030
- 12月17日
- 読了時間: 2分
自筆証書遺言書保管制度についてご説明します。
自筆証書遺言書保管制度は、ご自身で作成された自筆証書遺言書を法務局が保管してくれる制度です。令和2年7月10日から始まりました。この制度を利用することで、遺言書の紛失や改ざんのリスクを減らし、遺言書の存在を公的に証明できます。
「制度を利用するメリット」
紛失・改ざんの防止:作成したご自身の遺言書を法務局で安全に保管してくれるため、紛失や隠匿、改ざんといったトラブルを防ぐことができます。
検認手続き不要:通常、自筆証書遺言には家庭裁判所の検認が必要ですが、この制度を利用して保管された遺言書は検認手続きが不要となり、相続手続きをスムーズに進められます。
遺言書の形式チェック:申請時に法務局が遺言書の形式的な要件を確認してくれるため、無効な遺言書となる可能性を減らせます。ただし、遺言書の内容についてまで法務局が審査するわけではありません。
相続人への通知:ご自身の死後、相続人の方が遺言書の閲覧や証明書の交付を受けた際、他のご相続人全員に遺言書が保管されている旨が通知されます。また、あらかじめ指定した最大3名の方へ、ご自身の死亡後、遺言書が保管されていることを通知するサービスもあります。
「申請の手続き」
申請場所:ご自身の住所地、本籍地、または所有する不動産の所在地を管轄する法務局で申請できます。
必要書類等:保管申請には、作成した自筆証書遺言書、申請書、住民票などの添付書類、顔写真付きの本人確認書類(マイナンバーカードや運転免許証など)が必要です。遺言書はホチキス止めをせず、封筒に入れる必要もありません。
手数料:遺言書1通につき3,900円の手数料がかかります。これは収入印紙で納めます。
本人出頭:遺言者ご本人が、必ず法務局の窓口に出向く必要があります。申請当日、法務局の職員による遺言書の形式チェックなどが行われるため、1時間程度の時間を見込んでおくと良いでしょう。
「注意点」
この制度は、保管された遺言書の内容の有効性を保証するものではありません。
遺言書の内容について法務局は相談に応じないため、内容の妥当性についてはご自身で確認する必要があります。
